1960年代にJohn Keal（ジョン・キール）によってデザインされ、Brown Saltman社よりリリースされた「Writing Desk」
従来のデスクに設けられるような引き出しのデザインとは異なり、キャビネットがそのまま取り付けられたような設計が斬新で印象的。ここでの表現は”キャビネット”に統一しよう。
キャビネットには収納が三つ。引手となるコの字型のBrass（真鍮）パーツもまた新鮮な発想。コの字型の引手の一般的なイメージは横向きに取り付けられていることが自然ではないだろうか。ところがJohn Kealにかかるとどうやら縦向きが正解だったようだ。これがなんとも”乙”というものであるが、氏自身デザインすることを楽しんでいる様子が窺える。
アシンメトリーなルックスにも遊び心が感じられるが、それだけでなく向かって右側にはキャビネットを取り付けないことで全体の印象の軽やかささえ演出されている。

Widthの全長は1200mmと汎用性の高いサイズ。最もおすすめな設置方法はアイランド形式にコーディネートすること。というのも、キャビネットの裏側にも”あそび”をもたせており、オブジェをディスプレイすることのできるようなスペースが設けられている。幾分欲張りであることも自負せざるを得ないが、そうデザインされている以上有意義に利用したいと思ってしまう質なのだろう。

キャビネットの内側にはBrown Saltman社のラベルが確認できる。
Brown Saltman社の実態についてはあまり詳しい情報が得られないのだが、隠れた名作が多いことで密かに人気も高い。
Flagship Shop Staff / Kanazawa


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